日本ディープラーニング協会(通称:JDLA)をご存知でしょうか?
この協会は、「DeepLearningの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して事業応用する能力を持つ人材」として認定するG(Generalist)資格試験を開催しています。私も第一回の試験に挑戦し、合格することができました。その試験までの道のりをお伝えします。詳細は以下の通りです。
実はその後、上位資格E資格を二年連続取得していたりします。その記事もいずれ書きたいと思います。
JDLAとは?
日本のディープラーニングの業界を盛り上げ、ディープラーニングに関する知識を有し、事業活用する人材(ジェネラリスト)と、ディープラーニングを実装する人材(エンジニア)の育成を目指して2018年の6月に発足した団体です。この協会は、2020年までにジェネラリストを10万人育成することを目的に掲げているそうです。そして、この協会が昨年の12/16にディープラーニングのジェネラリストの資格として第一回のG資格試験を開催しました。私自身も今どれぐらい理解しているのかを客観的に知るいい機会かと思い受験を決めました。
G検定とは
AI・ディープラーニングの活用リテラシー習得のための検定です。ディープラーニングをはじめとする、AIに関する様々な技術的な手法やビジネス活用のための基礎知識を有しているかどうかを検定します。
合格者数は?
現在までに累計76,000人の合格者がいる、G検定ですが、私自身は2017年の合格者なので823人のうちの1人ですね。初回合格者であることだけが自慢です。
試験内容
シラバスによると以下の内容が出題される。
- 人工知能(AI)とは(人工知能の定義)
- 人工知能をめぐる動向
- 探索・推論、知識表現、機械学習、深層学習
- 人工知能分野の問題
- トイプロブレム、フレーム問題、弱いAI、強いAI、身体性、シンボルグラウンディング問題、特徴量設計、チューリングテスト、シンギュラリティ
- 機械学習の具体的手法
- 代表的な手法、データの扱い、応用
- ディープラーニングの概要
- ニューラルネットワークとディープラーニング、既存のニューラルネットワークにおける問題、ディープラーニングのアプローチ、CPU と GPU
- ディープラーニングにおけるデータ量
- ディープラーニングの手法
- 活性化関数、学習率の最適化、更なるテクニック、CNN、RNN
- 深層強化学習、深層生成モデル
- ディープラーニングの研究分野
- 画像認識、自然言語処理、音声処理、ロボティクス (強化学習)、マルチモーダル
- ディープラーニングの応用に向けて
- 産業への応用、法律、倫理、現行の議論
簡単にまとめてしまうとAIの歴史から機械学習ってどんなものなのか、今流行っている手法がどういったものなのか。どういう考え方で学習を進めるのか?いろんな手法の名前を問うものなどが予想されるようなラインナップでした。
受験勉強開始
なかなか進まない受験勉強
受験勉強は、試験直前になるまで手付かずの状態でした。なぜかというと…
- 第1回目の試験なので過去問がもちろんない。
- 試験が久々すぎて何から手を付ければいいのかわからなくなってた。
気付けば試験の三日前、さすがに焦りが出てきました。そこで、推薦図書を購入しようと考えましたが、著者が協会の役員であることに何となくの叛逆心が生まれ、購入を見送りました。
もちろん帰宅後、頭を抱えました。なぜ買わなかったのか。二度目になるが、三日前の出来事である。
一夜漬けならぬ三夜漬けの敢行
過去問はない、参考書は手元にない(こちらは自分のせい)
仕方ないので、シラバスをもとに自分の知識について客観的に捉えることにしよう。シラバスのタイトルだけで、中身を説明できるものを消していこう。
人工知能(AI)とは(人工知能の定義)人工知能をめぐる動向探索・推論、知識表現、機械学習、深層学習人工知能分野の問題トイプロブレム、フレーム問題、弱いAI、強いAI、身体性、シンボルグラウンディング問題、特徴量設計、チューリングテスト、シンギュラリティ- 機械学習の具体的手法
- 代表的な手法、データの扱い、応用
ディープラーニングの概要ニューラルネットワークとディープラーニング、既存のニューラルネットワークにおける問題、ディープラーニングのアプローチ、CPU と GPU- ディープラーニングにおけるデータ量
ディープラーニングの手法活性化関数、学習率の最適化、更なるテクニック、CNN、RNN- 深層強化学習、深層生成モデル
- ディープラーニングの研究分野
画像認識、自然言語処理、音声処理、ロボティクス (強化学習)、マルチモーダル- ディープラーニングの応用に向けて
- 産業への応用、法律、倫理、現行の議論
自分に足りない知識をピックアップすることができた。あとはこれを理解するだけ。
よし、Wikiだな。
ということで、13000円した試験をWiki一本で乗り切ろうとする大バカモノがここに生誕した。
試験当日
事前情報で100問を120分で解くという圧倒的な問題数が提示されていたので、一問にかけられる時間は1分程度と踏んでいた。が、試験ページに行くとそこには1問の中に数問含まれており、結果232問解けと言う鬼畜仕様でした。Webでの試験だったので、ネットなどで調べる余裕を与えない為の策だったのかもしれません。
しかし意外や意外、思った以上に順調に答えられる。このままいけるのでは?とか調子に乗り始めた矢先に事件が起こる。
事件:推薦図書は推薦ではなく課題だった
問題文の最後に『推薦図書(実際には図書名)より抜粋』と添えられている問題が出てくる出てくる。
この時ばかりは三日前の自分を呪いました。なぜ買わなかったのか。
試験後にすぐにすべて購読させていただきました。
試験結果
予想以上の問題数や、推薦図書からの抜粋問題に苦労しましたが、なんとか合格することができました。課題図書を事前に読んでおくことが重要だと痛感しました。次回の受験では、もっと準備をしっかりと行いたいと思います。
コメント